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なつめっぐ 保管場所

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狼と私21

長すぎて数字なくなっちゃったw

戦いの火蓋が落ちる音が聞こえるようだ。

レンの口から出た名前と
私の考えてた名前が一致したのだ
これ以上、こう言うことを起こさないためにも
話し合わなければ成らない。




※シリアスモードすぎて、お疲れではございませんか?
ゆっくり目をシパシパしてやってください。
バナナ食べます?

「今日、平賀はうちにこれるか?」
「いいよ…まさか野村先生とは…」
「確定ではないからな?誰にも…」
「もちろん言いませんよ?」
「頼む」

父の部屋へ行き、ある程度の説明を終えると
私は自宅へと向かった。
レンと二人で先程の話をしながら。

「証拠が欲しい」
「証拠、匂い」
「違うよ、それだけじゃ証拠にならないんだ…
目に見えるもので、誰にでもわかるような証拠…」
「難しい?」
「うん、難しい…」

そのまま黙りこくって自宅へと着いた。
いつもの楽しい雰囲気ではないが、それでもこの場所に居る事が落ち着けるのは
レンが居るお陰なのだ。

「水希、抱き締めて良い?」
「なっ!いきなり何言い出すんだ!」
「俺不安、水希の体温欲しい」
「少しだけだよ」

両手を広げれば、レンがそっと身体を寄せてきた

温かさに、目を伏せる。
やはり、レンの腕の中は心地良い。

いやいや、そうではない!
ここで、マッタリモードに入ってどうする!!

私は、軽くレンを押して離れると
これからの話をレンとする事にした。

「ねぇ、レンはあの時匂いだけしか解らなかった?」

コーヒーを出しながらレンに聞くと
それしか無いと言う。
私も、同じように…臭いしかわからない以上、野村を追求する手段はない。

と、ピンポンとチャイムが鳴った。
レンが、出迎えてくれて平賀がやってきた。
出前でピザを頼むと、私達はテーブルに付いた。

「うわぁ、これが水希先生のプライベートか~
随分男っ気ないですね?」
「そんな事言ったら、レン怒るよ?」
「ほー…そうなんだ?」
「いや、一階は水希の部屋」
「だって~?あ、ってか、レン俺を今日泊めて?そしたらゆっくり話せるし」
「OK」

なっ!ここでOK出しちゃうの?えーレンが判らん…
自分のテリトリーに人が入るのは案外平気なんだ?

3人で話しを進めていくものの、結局監視カメラで
恐らく写っているであろう、あのシーン位しかないと言う結果になった。

「俺持ってきたよ?」
「え?何を」
「…ビデオ今日のシーン写ってるか確認する?」
「え…あ…」

ちらりと、レンを見やったが何?見たいな顔でキョトンとするばかり…
うん、困った…細かな内容説明してない…

「まさか水希先生…」
「…あは」

「だからアンタ、アホなんだ!」
「なっ!アホって失礼な!」
「レン、部屋にDVDデッキある?」
「うん」

と言うことで…平賀がどうやら、レンと二人で確認するらしい。
あー困った…。

あの一部始終をみられるのはカナリ…危険。
「あのっ、レン…お、落ち着いてね?」
「ん?」
この屈託の無い笑顔が、鬼のように変化するのは
何となく想像がつく。
綺麗な顔で睨まれると、カナリ怖いんだよな・・・

はぁ。実家に逃げるか?
うん、それが良いかも知れない…なんて逃げ出したら
きっと追いかけてくるな…こえー。

「じゃー見てきますよ?」
「待って、もう少しでピザ来るから食べてから見て?」
「あーそう言えば腹へってるかも」
「ね?」

なんて言ってるとタイミングよくピンポンがなる。
レンが受け取りに出ている間に、なだめてね?と
お願いしながら、心ははらはらドキドキ

おっかねー

二階に上がって、10分もしないうちに
レンの怒鳴り声が聞こえた。

「こわっ…」

身震いするしかない…

上で男二人、自分の襲われてるDVD鑑賞って…変な気分だ。

でも、あれを見た二人はどう思うのか…平賀もあの現状は知らない。

二人が暗い顔で、階段を降りたのは
15分後だった。

「…水希先生、身体大丈夫ですか?」
「あ、うん大丈夫」

気まずい…しかも、レン一言も喋ってない!
うへーこえー

「まずは、対策練らないと…」

私は、それを第一に出した。対策が無いと本気で怖い。
守られている実感が無い訳ではないが、きっとこのままで居れば
また同じような事が繰り返される気がする。

「そうだな、バナナを噛じってる場合ではないでしょ?」
「むぐっ、ひゃーなひれしひょー」(むぐっ、しゃーないでしょうー)

三人で、そのまま話し合いに突入する事となった。
私の見えてない所も、その画像は映し出していて
平賀が奇妙な事を言った。

私が、野村にキスされている時に、光が一回発光した。
それは恐らくカメラではないだろうか?
恐らく明日…もしくは近い内に、そのネタで脅されるか
公表されてもっと悪者になるか…のどちらかになるだろうと
予想できると平賀が言った。

「許せない…」

ぽつりと言ったレンに心が痛む。
狼の群れだったら、こんな汚い手など使わず
恐らくは戦いを仕掛け、勝つか負けるかで終着するだろう。
だが、それは…人の世界ではありえない。
全くではないだろうが…それでもありえない世界だろう

平賀が、学校に居る時はなるべく離れないようにするのと
助手をもう一人起用する事、そして
レンが送り迎えを必ずしてくれる事で、お互いに時間が無い時は
父にそれを頼むと話が決まった。

「よし、迷惑掛けるがとりあえず一ヶ月お願いします」

キュッとマジックでカレンダーの裏に書いた計画表
1:送り迎え レン
2:学校   平賀
3:外出   レン&平賀に連絡をしてから出る。
4:怪しげな人を見かけたら、3人とも写真を撮る。
5:必ずGPSを有効にしておく

こうやって、私の監視は始まった…。
正直面倒でもあるが、怖さから追われるよりは
よっぽど良い。
後はこれを、父と和香にも連絡すると言う事を伝えると
レンが父に伝えに行ってくれると部屋を出た。

「良い男ですね」
「あぁ、そうだな…」
「本当に水希先生が好きなんだって思いましたよ」
「んなっ!なんて恥ずかしい事をさらっと言うんだ!」
「え?…だって…レン本気だよ、手の傷見た?」
「え?」
「奥歯かみ締めすぎて横で見てた俺の耳にまで届いてきたよ
ギリギリって音」
「……そうか、心配掛けてるよな」
「そうだね…水希先生キスの一つでもして貰いな?」
「は?」
「男はね、そう言う事された女に手を出すのは怖いんだよ
前も見たでしょ?払い除けられただけで傷つく…」

コーヒーをすする平賀にそうだったなと、返すと苦笑いしながら
髪を掻き毟った。

「俺さ…水希先生に幸せになってもらいたいんだ
妹の名前…瑞希(ミズキ)って名前でさ…同じなんですよね
アナタと…強がりで自分勝手なくせに人にはトコトン優しい…
水希先生もそんな所ありますもんね」

「…否定はしないが、まさか同じ名前だったなんてな」
「だから妹みたいだって言ったじゃないですか」
「うん…」

と、そんな会話をしていると、父がレンと一緒に入ってきた。
「あ、オヤジ」
「水希、お前はまた訳の解らん事になってるな」
「みたい…ごめんね、少し協力して?」

父は、4人掛けの食卓テーブルに腰を掛けて
こっちを向くと、口を開いた。

「あぁ、それと…これは俺が見たお前達だが、恐らく水希を思っての
行動であるなら、どうしても手に入れようとする
そして、平賀君…レン、君達にも被害が行くかもしれない。
嫉妬とは一緒に居るものが対象になるからな」

二人はコクリと頭を上下させて、父ともう少し深い話を
したいと言い出して、私は蚊帳の外…。
クソオヤジが私を参加させる事を拒んだのだ。

どうやら、私が知らない所でも守る対策らしいが
全く持ってわかりません。

暇をもてあましたので、その間に和香にメールを送った。
さっき紙に書き出した事をそのまま記載して
協力者の名前を書くと送信された。

すぐに返事が来て、大丈夫?なんて聞かれたら
なんだか目頭が熱くなった。

1時間ほどの会議?が終わって
ふーっと息を吐き出したのは、夜の11時頃だった。
父は家へ戻り、平賀がレンの部屋に上がる。
「じゃーお邪魔します、水希先生何か有ったら大声で叫べよ?」
「うん、ありがとう。」
「気にしなさんな」

と、手を振りながらレンと平賀が上に行くと
私は深い溜息を落として、使ったグラスを洗った。
テーブルを拭き、居間の電気を消そうと思った時
上から人の降りてくる気配にそのまま、手を止めた。

深い緑の瞳
狙った獲物は、逃がすものかと…
独占欲の現れてるような瞳と視線がぶつかり
苦笑いを向けた。

「レン、どうした?」
「ん…」

それ以上答える気配が無いため、カウチに腰掛けたレンの横に座った。
両足に肘を付き、その手をレンは自分の額に持っていって何度か
額をコンコンと当てては溜息を付いた。

黙って横で座ってると、急に目の前がかげり
レンの整った顔が、私の正面から覗き込んできた。

キスされるのかな?

両の手が私の頬に当てられ、額をこつん と当てられると
私はレンの手に自分の手を重ねて目を閉じる。
されても、レンならいい。

「怖いの、もうそんなのない…心配しないで?」
「うん、ありがとう」
「水希…おやすみ」
「おやすみ…レン」

彼は頬にそっとキスをして、二階へと上がっていった。
つぶった目をゆっくりと開くと、私も居間の電気を落とし
寝室へと入った。

翌朝、予想もしない所からの攻撃に
私達は唖然とした。

やはり、すぐに攻撃が来た…けれど、それは…

「水希先生、香織ちゃん可愛そうだよ
どうして野村先生となの?レンさんの前に好きだった
野村先生まで独占して楽しい?学生バカにすんな!」

全く知らない違う課の生徒。
そんな所まで流れた情報は、梅木が発信元らしい。

もしかしたらあの二人は…繋がっているのだろうか?
あの写真を写したのは…梅木?
ふらふらと部屋に入ると教授が座ってて
驚いた。

「お父さん…じゃなかった教授」
「やっぱり行動に出たな…このままだと、まずいぞ?」
「うん…」

なにせ、生徒の噂と写真の流出となると、学校側も黙っていられなくなる
それは昨日父が話していた。

「俺が止められるのは精々2日位だからな?」
「解った…ごめんね、巻き込んで」
「可愛い娘のためだ、たまには働かないとな」
「ありがとう」

いつもクソオヤジって言ってゴメンナサイ…なんて
心の中で思ってみる。

梅木に私は直に会って話さなければいけないのかもしれない。
そう考えた。
コツコツコツ。
靴の音が響く校舎は既に人の気配が殆ど無い。
サークル活動をするものたちは、教室じゃない場所に移動しているから
チラリと研究室の前に掛かった名前を見る

「野村楓」

この名前に、深く溜息を付くと私はそのまま素通りし
第三教室へと向かった。

梅木が居るはずだ。
昼休みに、話しがあると使いをよこしたのだから
彼女は間違いなく居る。
レンと平賀にメールに場所を打ち込み名前を打ち込むと
私はそのまま携帯を閉じ
部屋へと続くドアをノックした。

「先生いらっしゃい」

中には数人の人の気配がするので
あえて中には足を進めなかった。

「どうぞ?」
「嫌ここで良い」
「中で話しましょうよ、それとも聞かれるとまずいですか?」
「私はこの場所から奥へ行くつもりは無い」
「逃げるんですか?」
「そう思われても構わない」

レンや平賀、父や和香皆に心配を掛けているのだ
むやみな行動は出来るだけ、避けたい。

「ふぅん…用心深いのは写真が出回ったから?クスクス」
「それもある」
「うっわ~なにこの機械的な話し方…女っ毛はないし、髪は短いし?
それに、化粧だってそーんなあっさりファンデーションと眉毛だけ
女としてなんか欠損してるんじゃないの?クスクスクス」

奥からも、その言葉にクスクスと笑い声が耳まで届いてくる。

「だったら、女としてカンペキなお前が
野村やレンを落とせないのは何故なんだろうな?」

「は?落とせない?勘違いしないで、野村先生は私の彼だった、
そして私がレンを好きになったから野村先生を捨てたまで…
だから野村先生は私のお下がりって事。
んっふっふ、あの男あっちは上手いわよ?」

「だったら何故繋ぎとめられないんだ?」

「うだうだうるさいわね、男の前ではさぞかし甘えるんでしょうね~?
男の前で性格変わる女って嫌い!」
「残念ながら私もそれには同感だ」
「っ、バカにすんな!」

振り上げた手を見て、私はそれを受けずに手で止める事が出来た。
無闇に殴られっぱなしと言うのは性に合わない。
だからといって反撃をする予定でもないが。

「梅木は、レンと寝たと言ってたな?」
「ええ、何度も愛して貰ったわよ昨日だって、夜中に家を抜けて来てくれたの…ホラ」

胸元に咲いた花が幾重にも花びらを散らした痕。
他の人に抱かれたのか、それとも、誰かに付けて貰ったのか…。
確かに夜中抜け出して、彼が梅木と会う事は可能だが…
果たして、平賀が泊まっている状況でそれを彼はするか?

いや、しないだろうな。

「だったら、ここにレンを呼んでも問題は無い…って事か?」
「は?レンは恥ずかしがりや何だからやめてよ!」
「離婚、してやるよ…レンが全て認めたら」
「え?」
「私は戸籍が傷つく事なんて怖くは無い、レンがその言葉を全て認めるなら
離婚しても良い…ソコまで言えば解るでしょう?レンを呼ぶ理由」
「っ…」

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