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なつめっぐ 保管場所

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思い

短編

思い

貴方は私を見てくれていますか?
あの人と、重ねずに・・・
私だけを・・・ただ見ていてくれますか?
貴方が好きな事を、私はしてあげれてますか?
貴方を思い、貴方に焦がれる・・・・



新緑の暖かい日差しの中、私は一つの決意をした・・・
それは、何を意味するものでもなく、ただ自分を強くありたい・・・と
それだけの為に、決意は揺るがない・・・誰が何と言おうと


【かごめ・・・何してんだ?こんな所で・・・】銀色の髪をふわっとなびかせた彼は犬夜叉と言う
【なんでもないよ・・・いこっか・・・。】かごめは犬夜叉にそう促すと、楓バーちゃんの所に向った

【かごめ・・・ご飯じゃぞ・・・】と、かごめの前には御味噌汁・・・中身はジャガイモとニンジン大根
かごめはそれを受け取ると、黙々と食べ始めた・・・(体力つけなきゃ)

食べ終わった一行は今夜はどこへ・・・と言う話で話題が上る
かごめは少し身体をモジモジさせながら、【帰りたいんだけど・・・だめ?】と、
一行に言う話なのに、何故か止める犬夜叉【四魂の欠片がわかんねーよ】彼は優しいのだが、少し口が悪い
皆はそんな事はいつもの事と、止めに入る
【ささ・・・かごめ様・・・お行きなさい。】そう言って止めてくれるのは、弥勒と言う人、法師をやっている
【今だよ・・・早く】そう言いながら私をせかすのは、妖怪退治やの珊瑚ちゃん・・・
かごめは慌てて出かけた・・・1週間で帰るから~
そう言い残し彼女は井戸へ消えていった


【おめーらかごめが居なかったら行き先ねーじゃねーか・・・】と、苛立ちを隠さずに出す犬夜叉に珊瑚は食って掛かる
【あんただって、桔梗と会ったりするくせに、かごめちゃんが帰ると、いっつもイライラしてさ・・・全く】
確かに珊瑚の言葉も、痛いところをつくが・・・・もっとやばい人がいた

【寂しいんですよ・・・犬夜叉は・・・大事ですからね・・・かごめ様は】犬夜叉は立ち上がろうとしたが、少し抑えた
すると、錫上を片手に持ち、弥勒が言う・・・
【1週間ですか・・・いささか長いですが・・・まぁ、仕方あるまい】物分りのいい法師


(かごめ・・・お前・・・なにやってんだ・・・)
頭の中にはかごめしか居ない・・・寂しい心を埋めるのはお前だけだ・・・と言わんばかりの寂しい目を
犬夜叉は井戸に向ける・・・が、誰も来ない・・・
犬夜叉は、我慢強い男ではない・・・が、かごめの事となると、別ものだった


==現代===
【かごめー早くしなさいよ】と、声をかけるのは母だった・・・
かごめは急いで下に下りると、パンを一口ほおりこみ、出掛けた
【ママ~今晩も遅くなるから】
そう言い残すと学校へ向った
【かごめ~今日は?カラオケ・・・いかない?】かごめは最近は、戦国時代に行ってる事が多くなっていた
そのお陰で(歌)は全く知らない状態・・・だが、その前に、部活があった
【ごめん・・・今日も練習・・・行くから】
友達達は少し寂しそうに【無理するんじゃないぞ~】と言い残し学校を去っていく
かごめは授業が終わると、真っ先に飛んでいって、弓道部・・・と書かれた練習場に足を運ぶ
学校が終わると、練習・・・それも、普通の練習生徒が驚くくらいの練習量だった
【体壊すよ?】と、弓道部の先生に言われるが、そんな事はどうでも良かった・・・ただ、
早く奈落を倒し、早く・・・全てを苦しみを開放したかったのだ


【っつ。。。】かごめは自分の手の感覚が全く無いのに、それでも止めなかった
手には赤い血豆・・・指には擦れた跡・・・血が滲んでも滴っても、弓を構える

【日暮・・・何かあったのか?】そう言いだしたのは顧問の先生だった
かごめは、【なんでもないです】そう言いひたすら打つ・・・
流石に先生も不安になったのか、家へ電話を入れていた


【ただいまぁ~】と、家に入った時間は10時・・・7時まで学校で練習の後、川原で練習・・・
それがもう4日も続いていた
【来なさい・・・】おかえり、の言葉も無く、ママはかごめを居間へ連れて行った
【疲れてるから寝たいの・・・】かごめの言葉に心を痛める
【何が有ったかは話さなくって良いわ・・・でも、身体は大切にするのよ】そう言い残し寝室へ消えていった
かごめは、少し息を呑むと、【負けない・・・頑張るから】と、呟いた

かごめにはどうしても負けれない事情があった・・・
犬夜叉に幸せになって欲しい・・・いつも笑顔で居て欲しい・・・それが・・・
自分に向けるものでなくても・・・

だが、最近の犬夜叉は違ったのだ、笑顔も見せる、話もする・・・が、必ず桔梗・・・が
見えるのだ、目の中に、それも奥深くに・・・皆に悟られまいとする犬夜叉を見てはいられなかった
だから私が・・・・そう思った、それが決心だった・・・・誰に向けてもいい・・・ただ、
笑ってて・・・
たまには、思い出して欲しいけど・・・でも
貴方の微笑みは・・・・消えて欲しくない


部屋に入ると、涙が込み上げて来た・・・愛してる・・・
私は、それだけでいい・・・・
皆が私を守ってくれるように・・・私も皆の笑顔を守る・・・・

犬夜叉の笑顔を・・・・守る

一週間たったその日、かごめは熱を出した・・・・
【向こうへ行くのは無理ね・・・】ママは体温計を入れ物にしまうと、呟くように、まるで1人ごとのように
【何があったかわかんないけど、自分で決めた道は真っ直ぐでなくっちゃいけない・・・曲げてしまったら
曲がったままになってしまうから・・・それが良い結果を生むか、悪い結果となるか・・・それは貴方次第
運命は間違いなく味方してくれる、貴方を守ってくれる・・・選択肢はいくらでもある・・・後悔しないように
確実に幸せに進んで行きなさい】
言い終わると、パタン・・・と戸がしまった


===ひゅぅー===
少しまだ肌寒い夜に、窓があいてるのに気が付いた
熱があるせいか、天井が回ってる・・・・だが、締めないと寒いので、締めようと立ち上がったその時、
眩暈が襲う・・・【あ・・やばいかも・・・】そう言い終えると、身体がまるで他人のように力を失う
下に叩きつけられる覚悟はあった・・・
【何やってんだ・・・】と・・・不意に後ろから声が聞こえた・・・見なくても分かる
愛しい人・・・・
【あ・・・来てくれたんだ・・・】と言うと言葉が出なくくなった
【おい?んだよ・・・まだ寝んのか?】と、犬夜叉は言う・・・が、目の前のかごめの顔を見ると、
そんな言葉も意味が無い事を知った・・・・【熱があんのか?】かごめは犬夜叉の腕で(うん)と頷く
犬夜叉は慌てて、草太の部屋へ行った・・・
【待ってて・・・犬のにーちゃん・・・お母さん呼んでくる】
草太は急いで下へ駆け下りた

その間も、かごめの息はあがっていく・・・苦しそうに
犬夜叉は手を握ったその時。。。【おい・・・これ・・・】眉間にしわが寄った犬夜叉にかごめは
【何でも無いの・・・】とだけ言った

(いっつも無理しやがって・・・かごめ・・・何が有ったんだ・・・この手は)
犬夜叉は悶々と考える・・・が答えなど出るはずも無い

かちゃ===

【かごめ・・・どうかしら?】そう言いながら入ってきたのはママだった
【苦しそうだ・・・治るか?】犬夜叉は口数が普段から少ない・・・ママも分かったようで、
【薬・・・ここ置いておくから・・・目が覚めたら飲ませてあげてね】
と、何も無かったように言い残し、戸を締める時に【お願いね・・・】と言い残し消えていった
<お願いって言われても・・・どうすりゃ良いんだよ>と、あたふたする犬夜叉に、かごめは話し掛けてきた
【うつるから・・・帰っていいよ・・・】と、
犬夜叉は少し起こり気味の声で【お前・・・何言ってんだよ・・・診ててやるから眠れ・・・ほら・・・】
と、ぶっきらぼうな言い回しで薬を飲ませた
やけにかごめの顔が赤かったが、すぐに薬が効いたらしく眠りについた


(貴方にしてもらう数が私のしてあげる数を越えないでね・・・)
私は、大丈夫だから・・・・
貴方は、ゆっくり休んで・・・・無理しないでね
心を閉ざさないでね・・・
貴方の側に居るから・・・・私はいつでも・・・

一緒

かごめ・・・俺は、桔梗を・・・・大切に思う・・・・だが、
お前だって・・・十分大切なんだ

犬夜叉の心がざわめく・・・・

愛さえあれば何をしてもいいわけではない・・・・ただ、愛しいお前を見守る事すら・・・叶わないのか?

これは本心だろうか・・・ただ、果てしなく思う心は、かごめも、そして犬夜叉も・・・一緒だった
桔梗だって、少し形は違っても・・・犬夜叉を愛してるのには違いない・・・
交差する3人の心


ふと、かごめが目覚めた時、そこには綺麗な寝顔があった・・・・
ご神木に封印されたあの時の、その顔・・・
【ありがとう・・・犬夜叉・・・】かごめはそう言いながら、犬夜叉の顔を指でなぞる
【私だって・・・貴方の笑顔を守るくらいは・・・・できる】
そう言いながら顔を触ってみる・・・綺麗な輪郭・・・
どこと無く寂しそうな目・・・このひとを幸せにしたい・・・
(私が、生き延びてもらえるその時まで・・・一緒にいたい・・・・いいかな?犬夜叉・・・。)
小さく囁く声で言った話に、【あぁ・・・居てくれ】と、彼は目を閉じたまま答えた
(起きてる・・・・の?)と、問い掛けたが・・・返事はかえって来なかった


どんなに足手まといになってもいい・・・貴方が貴方で居られるなら
貴方の心に私の居場所があるなら・・・・私は貴方を見つづける・・・いつだって笑って
少しずつ、強くなればいい・・・
貴方を守る強さはなくっても・・・
貴方を笑わせていられる強さは・・・あるから
犬夜叉・・・
貴方を・・・


【かごめ・・・大丈夫か?】心配そうに覗き込む犬夜叉にかごめは頬笑みを送った・・・
【何があったんだ?手・・・こんなにしちまって】犬夜叉はかごめの手を握って、その手を優しく包んでいた
【大丈夫よ・・・弓を・・・練習していたの】にっこりと笑う顔は、犬夜叉の心を突き動かした

【んで・・・弓なんか】
少し寂しげな目をしてる犬夜叉に何も答えて上げれない・・・・けど・・・守ってみせる
【む・・・無理はすんなよ・・・】恥かしげにかごめに言う言葉は、優しくもあり、心強くもあった

【ありがとう。。。明日、皆の所へ・・帰ろうね】と、笑顔で言うかごめに、犬夜叉はただ頷いただけだった


【犬夜叉・・・行くわよ】かごめは目が覚め、熱も下り、元気に犬夜叉に声を掛けた
戦いは、過酷を極めていたが・・・ただ、そこに仲間がいるから・・・
そこに、守りたい何かがあるから・・・又身を投じる・・・

【んじゃ・・・いくか・・・】と、笑った犬夜叉の顔がまぶしかった・・・

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