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≪ 後遺症3 | | HOME | | 雨 ≫ |
最終話でございます
「じゃ…オレとオマエは」
「うん、恋人?もう夫婦みてぇなもんだけどな?」
驚愕の事実に、忙しなく動く心臓が止まらない。
だが、それを実際証明するものはナルトしかいないが
それでも、あの自分をマルッと知っているような言動や行動は
それを確信させるものであって…
「男相手に…オレって勃つのか?」
と、股間を覗き込むカカシに苦笑いを向けたのはナルトだった。
「初めてん時、あんながっついてた癖に何だよそれ」
なんて言われたもんだから目を剥かずにはいられない。
「うーん…そんながっついた?オレ」
「まぁ、ね…ヨユー無くしすぎて、先生何回もオレん中で出して沢山謝ってたってばよ」
「ちょ…生々しすぎ…」
「だって、本当のことだもんよ、嘘は言ってねぇよ?」
「あ、うん…わかるんだけどさ…」
「んじゃ…キスデモしてみる?勃つかどうか」
「へ?キスだけじゃ、勃たないでしょ」
「そーなの?いつもキスだけで先生おっ勃ててたってばよ?」
どんだけオレはナルトにハマってるんだ!と心の中で叫んでみるも
試してみるかと聞かれて拒む気も無かった。
傍に近寄る気配に、ナルトももしかして、したいのか?と言う
そんな単純な答えが落ちてきたと同時に
ふわり…と甘い匂いが鼻腔を擽った。
「ナル…ト?」
「キス…して?せんせ…」
「っ…」
目の前に差し出された、ナルトの整った顔と
ふっくらとした熟れた果実のような誘惑に
素直にカカシは従って、ソっと口布を下げ唇を重ねて見ると
ゾワッと脳天から背筋を這ったような快楽はダイレクトに腰に響き渡った。
もう…気が付けば魅了され、おかしくなるほどの甘美な世界へと足を踏み入れ
ナルトの地肌へと手を押し入れると
今度はナルトが誘うように甘く、声を吐き出した
「んっ…っは」
その声がおかしくなりそうなほど自分の脳内に響いて
乱暴に上着を脱いだところでナルトに静止を掛けられた。
「あ…」
「…先生ヨユーないってばよ」
「…うん、すまん」
「な?言った通りだろ?」
「え?」
ナルトが満足げに指を指す先には、膨らんでズボンを押し
形をにわかに映し出すカカシのソレ。
もう、見事に降参…としか言い様がない
「オレもまだまだ修行が足りないのかねぇ?」
なんて苦笑いすると、ナルトがクスッと笑ってカカシの横に腰を掛けた。
「先生…未来もオレを大事にしてくれてるんだ…
いつも恥ずかしくて言えねぇけど、ありがとな?」
「っ…今ここで言わなくても、本人に伝えればいいじゃない
そんな言われたら収まり付かなくなるでしょ」
「収めるの?」
「え?」
「したくない?」
「何…オマエ誘ってんの?」
ナルトの視線は、羞恥心も多少は見受けれるが
カカシを誘う誘惑の眼差し以外の何でもなく…
男同士でした事が無いかといえば、既に上忍のカカシがありえない話であり
修行として男性に抱かれる事も抱くことも何度かは経験はしている。
けれど…どれも任務や仕事としての割り切りがあったからで
それ以外で男性を欲することなど、絶対にあり得なかった。
女性は数多く知っている。
名声、富、金、そして、それを我がものにしようと寄ってくる女
恋心を抱いてくれる女だって何度もこの手で啼かせてきた。
けれど…
それも全て心に余裕はいくらでもあったのに
今は拾い上げようとしても
余裕の、”よ”の文字さえ拾いきれない自分がいる。
トサリ…と押し倒したナルトを上から見下ろす優越感と支配力に
身震いが生まれる。
先程まで、誰にも負けない強さを見せつけた男が
自分の手で、こんなにも頬を赤らめ潤んだ瞳が容赦なくカカシを誘うのだ。
「悪いけど…余裕持てないよ?」
「知ってるってばよ…」
と、ニッコリと笑ったナルトの服を一枚、一枚と脱がせていくと
不意にジャラリと素肌に掛かったネックレスが、引力に従い横にずれた
「指輪…?」
「あ…うん」
「それにこれ…オレの?」
「クスお揃いみてぇだってばよ」
カカシの下に組み敷かれたナルトがカカシの首から下がったドックタグをシャラりと
持ち上げると、ナルトのタグと全く同じものがソコにはあって
カカシがフッと目を緩めた。
「よっぽどお前に愛を注いでるんだな?」
「…うん、オレってば愛されてるんだ!ニッシッシ」
その唇をやさしく包み込み、甘い口付けをどんどん深くすると
それに答えるようにナルトの舌先も絡みつき、音を立てながら
溢れる唾液を無視しながらも互の体液を交換し合う。
「っは…んっ…」
艶の乗ったナルトの声に情欲だけは過敏に反応を示し
いきり立った自分の下腹部に、まぁ落ち着きなさいよ…なんて
言葉をかけ、極めの細かい肌に指を這わせ
ぷっくりと立ち上がった胸にスッと指先を絡めれば
花開いたかのように、自分のしたで跳ねる肉体に溺れてしまいそうになる。
「反則…ヤバイでしょ、その顔」
「んっ…先生も、すげー色っぽいってばよ?」
「そ?余裕ないオレの方が好き?」
なんてクスッと笑うと、どんな先生でも好き…なんて
最上級の笑顔で答えられれば理性なんてあっと言う間に手放せた。
指先で己の入り込む道を解せば、あっと言う間に受け入れられるほどの
滑りと質感を可持ち出し、ナルトの腰が早くと強請るように
擦り寄ってくる。
その仕草だけで、達してしまいそうになる自分を戒め
「挿れちゃうけど、大丈夫?」
と、問いかければ頬を朱に染めたナルトが
金魚のようにパクパクと口を開く
”ハヤクキテ”
ゾクッと背筋が泡立ち、起立した己を抑える事も既に不可能で
カカシはグッと先端をナルトの蜜へと押し込み、その窮屈さに顔を顰める。
「っ…すごい」
「んんっ…早く」
急かされるままに腰を突き入れようとした時だった。
《ハーイ、そこまでね》
その声に驚いたのはカカシ…なにせ自分と全く同じ声で
その音は発せられた。
「カカシ先生!」
カカシの下からグッと上半身を持ち上げたナルトが目を見開いていた。
「お前ねぇ…なぁに浮気してんのよ?ってか、お前もだよ?20代最後の若気の至りとして
許してあげるから、その入りかけたナニをしまいなさいよ…」
「え?ちょ、この状態で止めちゃうの?」
二人のカカシによる言葉の攻防…
入りたいカカシと、抜いて欲しいカカシ。
ナルトは、高ぶった熱を発散させることなく
カカシを受け入れようとしていた為
こちらも我慢が出来ず、うるっとした目でカカシを睨んだ。
「浮気じゃないってばよ!カカシ先生に代わりはねぇだろ!」
「お前の扱いを、失敗している時点でオレはこのまま
お前を抱かせる気にはならないんだけど?」
「っ…」
そう、ナルトはまだ一度も達していない。
そこが悪いんだとカカシが言うと、もう一人のカカシが溜息を落とし
差し込んだそれをグッと抜いた
「んっ…カカシ先生ぇ~」
残念そうに抜かれたそれを追い縋るように名前を呼べば
極上の笑顔で答えてくれた。
「ほら、迎えが来たんだから帰りなさい…余裕持ってお前を抱けるように
オレもちょっと勉強しなきゃな?」
なんてポンと頭を軽く撫ぜてくれた。
渋々と、落とされた服を着込み、ナルトがカカシの傍に寄ると
借りてきた猫のようにしゅんとなった。
「さてと…記憶消すけど?」
と、カカシが、ベットの上のカカシに告げると
あぁ…と答え服を着込んだ。
「たった二日だったけど…ナルト、楽しかったよ?」
と、にっこり笑うカカシにナルトもニッコリと微笑んで
オレもだってばよ!と答えると、フッとそのまま
カカシの体がベットへと投げ出された。
そしてカカシに腰を取られ、慌てて目を見ると
嫉妬に近い視線にぷっと吹き出した。
「お前ねぇ…ホント行き成り居なくなって見つけたら、挿入寸前って…
全く油断も隙もあったもんじゃないな」
「浮気じゃねぇ!」
「ハイハイ…でも、20代のオレを落としたオマエは凄いよ…うん
それだけは褒めてやる」
「それだけってなんだよ!!!!」
「ほらほら、擦れないで戻るよ?」
「…うん、帰ったら…さ?」
「クスクスいいよ、その熱をオレがちゃんと処理してあげるから」
そして、指先が立てられ、カカシとナルトの体がその部屋から消えた。
ほんの二日だけの、短い夢のような時間を
カカシは忘れてこれからも、今のナルトを待ち続ける。
ほのかな恋心は、このナルトとの思い出の後遺症ではないだろうか?…
FIN
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