なつめっぐ　保管場所

始まります！

まずは、自分の自己紹介。

桑本水希（クワモト　ミズキ）25歳。
160センチの標準型体型に、黒髪、ショートヘアの極普通の人。
但し！大学の研究室で、生物学教授の手伝いをしている。
言葉使いが荒いのは、父譲り？母はややお嬢様が入って居る為何事にも
寛容だ……。寛容すぎる。の方が当てはまるかもしれない。

そして、父　桑本源蔵（クワモトゲンゾウ）４９歳
もうすぐ50になるのを心底嫌がっている、そこら辺のオッサン
白髪が混じっているが、今は日本にいない為紹介しようが無い…
と言うか解らない。
毎年送られてくる写真で、判断するしかない。

水希が15の年にアメリカ北東部ニューイングランド州の
ニューハンプシャーと言う場所に動物の生態を調べに行ったまま…
18の年に帰ってきて、いきなり入籍させられた。
と言うか…勝手に申し込まれた為知らなかった。

それ以来成人式の時に一度戻って、翌日には旅立った。
そんな浮遊人間。

母は、桑本百合（クワモト　ユリ）46歳で永遠の20歳だと未だに言う
ちょっとイカレタおかぁさま。
背は小さく150無いだろう？と思えるが、自称は151センチだそうだ。

そんな家庭環境に生まれ、水希と言う人格は
立派な大人になりました！

そんなお話です…いや、そんな話じゃない！


「さて、前置きはこんな感じでいいのだろうか？」

と、カチャカチャとシャープをノックする音が連打を告げると
横で見ていた白衣の男性が困った顔を向けている。

「ん？ダメ？」
「いやぁ、流石に教授の事をそんな風に書くのは…
それに、新入の皆が見るんですよ？」

「えーだって、オヤジこんなだし…」

「いやいや、それはそれ、体裁は整えないと…」

と、横であーでもないこーでもないと言ってる子が
平賀聡史（ヒラガサトシ）20歳の若造。

面倒になって、水希は書類を平賀に渡すと後は頼んだと言い残し
研究室をを出た。

既に帰宅時間の6時を回っているので、白衣を脱ぐとメガネを外し
水希は、ロッカーからバナナの束を取り出すと一本だけ皮をむき
口の中へと押し込んだ。

「ん、んまひ！」

女っけゼロ…と、良く噂されるが、仕方が無い…桑本家では女は母だけなのだから。
父がいなくて、自分を頼るようになった母。
自然と度胸も付いたし、力も付いた。

なにせ、箸より重いものは身体を悪くすると未だに言うのである。
だが、食事だけは凄まじく美味しいものを作ってくれる。

そんな家族が今住んでいる家の横に住んでいるのだから、
面倒を見に行かなければならない。
20歳で独立して家を借りたいと申し出ると

隣に一軒家を買い与えるような母親。
夫も居て、家もあり、後は子供だけ…

んな訳あるか！！

夫の顔すら知らない水希が、フーッと毛を逆立てる。
考えただけでもおぞましい…

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