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長編【優】のサブストーリー。
ほわいとでぃ、企画
現代版【優】より、選出
神谷>現代に流れ着いたタイムスリップしたセイ
裕>近藤が現代に転生して、道場を開いた、そこの弟子
この二人の、なんとなく?怪しげな?すとぉりぃ
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夕暮れ迫る3月14日
剣道の一式を肩から担ぎ、深い溜息を落とす男が居た
年の頃は、17.8
「神谷・・・居るかな?何つって渡せばいんだよ・・・・」
手に置かれた小さな箱
その中にひっそりと秘められた思い
「やっぱ、無理かなぁ・・・・・」
小さな思いは、小さなペンダント
現金価値にすると、1000円ほどのものだった
桜の花が中央で咲き誇り、その横を飾るように薄い桜色の玉が飾られたもの
其れを握り締め、再び道場を見やった
振られたのは、何時だったか・・・・
でも好きな気持ちが消し去る事を許してはくれなかった
もう・・・
総司と言う彼氏が居ると知りながら
裕は、セイに恋を続けていたのだ
「よしっ!」
決心した裕が、道場をそっと覗くと、そこには凛とした姿のセイ
剣を構え、ふーっと息を吐き出し気合を込めているのが解った
ドキドキと高鳴る胸が、酷く手を汗ばませる
何度か握り、はぁと深く息を吐き出すと、裕は口の端を上げて、大声で叫んだ
「神谷ぁ~今日はホワイトディだ!これやる」
無造作に出した箱をセイはきょとんとした目で見ていた
「ホワイトディって?なんでしょ?」
ジェットコースターを知らなかったセイだ
もしかしたらと読んだ、ホワイトディの存在を知らない賭けに自分で自分に勝利し
裕はニッコリと微笑んで伝えた
「感謝の印に贈り物を送る日なんだよ・・・・」
言ってから恥ずかしくなった。
だから、じゃーと、その場を走り去った
恥ずかしさを隠すため
恋心を、再び悟られない為
と、角を曲がろうとした時、またもや・・・・
「あ・・・」
「今日だけは許しますけど、これ以上は求めないで下さいね。セイが困りますから」
腕組をして立っている総司に言われ、チッとしたうちをした裕が
総司の側を知らない顔で駆け抜けていった
「あ・・・かわいいv」
道場でセイがそのネックレスを見て微笑んでいる姿を見て深く溜息を落とした
ぱかり・・・と開かれた総司の手の中のもの
「これは受け取ってもらえますかね?」
苦笑いしながらズボンのポケットへ押し込んだ
小さな指輪・・・
数日後には、その指に其れが光っていたとか居ないとか。
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